家計アドバイザー協会ブログでは、家計に関する様々なデータをもとに、皆様にお役立ちトピックスとしてご紹介しています。 今回は「医療費のちょっとお得話」についてです。

総務庁統計局の「家計調査」から2015年平均の消費支出をみてみます。

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1か月あたりの消費支出の平均(315,379円)のうち、「保健医療(円グラフグリーン部分)」には11,015円支出されています。

「保健医療」のカテゴリーは医薬品(薬局等で買う風邪薬なども含まれます)と医療サービス(病院などで支払うお金)が主な項目となっております。これは消費支出のお3.4%を占めるのみであまり大きな額ではありません。よって、この部分をやりくりしても家計全体からすれば改善効果は限られますし、そもそも医療関係は命にかかわる問題なのであまり節約すべきものではありません。
ならば家計という面では省みなくて良いものか?と思ってしまうかもしれませんが、さにあらず。お金を支出して税金が戻ってくる唯二の項目なのです(もう一つは住宅の購入)
所得税には「医療費控除」がみとめられています。


国税庁HP(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm)をみると、一年間に支払った「医療費」のうち10万円を超える部分を医療費控除として申告することが認められています。

つまり、課税対象所得がその分減って、減った部分にかかるはずだった税金が少なくなり、給与所得者のように所得税が源泉徴収(天引き)されている場合は戻ってくる(還付される)のです。どれくらい戻ってくるかは各々に適用される税率によって異なりますが、仮に20%の税率の人が1年間で15万円「医療費」を支払った場合5万円が医療費控除として認められるため、5万円×20%=1万円税金が安くなる(給与所得者の場合還付される)計算になります。
ではどのような支出が「医療費」として認められるのでしょうか?病院の窓口で支払うお金は当然ですが、それ以外にも

○病気の治療のための薬代(薬局で購入する風邪薬・湿布薬なども含まれる。なお、健康の維持増進のためのサプリメント類はふくまれない)

○通院のための交通費(未成年者の付き添いの交通費も含まれる)

○コルセット代(購入およびレンタル)・松葉杖・義手・義足の購入費

○出産に関する費用(定期診断にかかる費用も含まれる)

も「医療費」に含まれます。
(参照:国税庁HPhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1122.htm)

なお、「医療費」は本人のために支払った費用のみならず、生計を一にする配偶者・親族のために支払ったものも含まれます。通常は家族のために支払った「医療費」は対象になると考えてよいでしょう。

再び家計調査(2015年平均)を見ると、「保健医療」のうち「医薬品」が1,948円、「保健医療サービス」(主に病院の窓口で支払う費用)が5,932円ですので「医療費」の対象になりうる支出の平均は7,880円、年換算で94,560円となり、これに通院でかかる交通費等を加えると10万円を超えるケースは多々出てきます。ので、普段からお医者さんにかかった時や薬を買ったときにはレシート・領収書等をきちんと取っておくことが肝要です。(公共交通機関等領収証がとりにくいものはいつ・どこに行ったかをメモしておき確定申告時に記載する必要があります)

健康に過ごして「医療費」の支払いがなければそれが理想ですが、人間ですから体を壊すこともあります。そんな時、「税金を取り戻すため」の手間暇を惜しんではMOTTAINAIですよ!