家計アドバイザー協会ブログでは、家計に関する様々なデータをもとに、皆様にお役立ちトピックスとしてご紹介しています。 今回は「相続対策をしながら教育費負担をゼロにする秘策」についてです。
国税庁が発行している「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」(平成25年12月)

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/sozoku/131206/pdf/01.pdf

3ページによると、「扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるための贈与を受けた財産のうち「通常必要と認められるもの」については、贈与税の課税対象となりません」と書いてあります。これは当然のことで、両親が子供の食費や学費に使うお金にまで「贈与税」がかかっていたら子育てなんてできません。ここで注目すべきなのは主語が「両親」ではなく「扶養義務者相互」となっている点です。

「扶養義務者」とは
 ①配偶者
 ②直系血族または兄弟姉妹(以下略)
とされており、夫が妻を、親が子供を、以外にも「妻が夫を」「子どもが親を」「祖父母が孫を」「孫が祖父母を」養う義務があるとされています。ので、祖父母が孫の生活費や教育費の面倒を見るのは「贈与税の対象ではない」のです。これ、大事なのでもう一度繰り返します(予告)

 

ここで「教育費」とは「被扶養者(子や孫)の教育上通常必要と認められている学資、教材費、文具等をいい、義務教育に限られません」とされ、さらに別の国税Q&A(直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税に関するQ&A(平成25年4月)

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/sozoku/130401/pdf/130401_01.pdf

7ページ)によれば、教育資金の内容として

  • 教育に対する役務の提供の対価
  • 施設の使用料
  • スポーツ又は文化芸術に関する活動その他教養の向上のための活動に係る指導への対価として支払われる金銭

も含まれると書かれており、学校関係の費用のみならず塾や習い事の費用も含まれると解されます。

ので、「祖父母が孫の」「高校や大学の学費・塾代・習い事代を負担する金額」は「贈与税の課税対象ではない」ことになり、生前贈与とは別枠での相続税対策ができるということになります。

(なお、孫の下宿代を祖父母が負担することは「扶養義務者の生活費」を負担することになるので、これまた贈与税の課税対象にはなりません。なお一層の相続税対策になります)

 

よって、ご両親(=祖父母)に子供(=孫)の学費・塾代・習い事代を負担してもらうと、教育資金の負担をなくすと同時にご両親の相続税対策ができるのです。ただし、この対策は相続税対策が必要となるご両親をお持ちの方に限られるので条件があてはまる方は多くないかもしれませんが、試してみる価値はあるかと思います。